RSウィルス感染症とは
・RSウイルス感染症とはRespiratory Syncytial の略で、呼吸器合胞体ウイルスという意味です。急性の呼吸器感染症で、気道の細胞をくっつけてしまう性質があるため、この名前がついています。
・2019年には世界で5歳未満の子供が RS ウイルスで約360万件入院し、10万件以上が亡くなったとされています。
・日本では毎年約12万〜14万人の2歳未満の子どもがRSウイルスと診断され、約3万人が入院しています。(日本小児科学会)。
・飛沫や手を介した接触で広がります。潜伏期間は4~6日ほどで、発症の1~2日前から感染力があります。厚生労働省の情報では感染期間は3~8日とされています。(感染力が強い)
・最初は鼻水や咳といった軽い風邪のような症状ですが、乳児では呼吸が苦しくなったり、ミルクが飲めなくなることがあります。初感染時に重症化しやすく、特に生後6か月以内の赤ちゃんは免疫が未成熟なため、肺炎・脱水・呼吸困難などで入院する可能性が高くなっています。
・2歳までにほぼ100%の乳幼児が少なくとも一度は感染するとされています。
・治療に特効薬はなく対症療法となるため、ワクチン接種が有効です。
・乳幼児のRSウイルスワクチン接種は、『シナジス』と『ベイフォータス』の2種類があるものの、保険適用の対象となるのは、早産や心疾患、慢性肺疾患、免疫不全、ダウン症などの疾患がある重症化リスクが高い乳幼児に限られています。
・乳幼児がRSウイルスワクチンを自費で接種した場合には、約60万円~200万円と非常に高額となります。
RSウイルスワクチン『アブリスボ』とは
・RSウイルスワクチン『アブリスボ』は、妊婦さん向けの「母子免疫ワクチン」で、妊婦さんが妊娠24〜36週に『アブリスボ』を接種すると、胎盤を通して赤ちゃんに抗体が移行します。
・妊婦さんを対象とした臨床試験では、重症のRSウイルス下気道感染の予防効果は生後3か月で約80%、生後6か月で約70%と、高い効果が証明されています。(妊娠28〜36週での接種が特に有効性が高いとされています。)
・妊婦さんには産まれてくる赤ちゃんのために、必ず接種していただきたいと思います。
・デメリットは、全額自己負担で接種費用がやや高額なこと(当院では29,700円(税込))でしたが、令和8年4月1日より、妊娠28週0日から妊娠36週6日までの横浜市民の妊婦さんは無料となります。
※ RSウイルス母子免疫ワクチンは現在、ファイザー社製の『アブリスボ』のみです。
※ 『アレックスビー』や『エムレスビア』は高齢者用のワクチンであり、使用できません。
【公費】費用と対象者
費用: 無料(横浜市在住の方)
横浜市民以外の患者様は、一旦当院の自費接種として支払っていただき、後日お住まいの自治体から助成を受けられます。
(事前に手続きが必要となる場合がありますので、お住まいの自治体の案内をご覧の上、必要な手続きを済ませてご来院ください。)
実施期間 :令和8年(2026年)4月1日~
対象者 :横浜市内に住民登録があり、接種日現在で妊娠28週0日~36週6日の方(分娩予定日2026年4月22日以降の方)
※対象となる方で、出産予定日が近い方は、接種が遅れないようご注意ください。
★当院におかかりでない(受信歴のない)妊婦さんの接種もお受けしております。
★帰省分娩など、横浜市以外の方の接種もお受けしております。
【自費】費用と対象者
費用: 29,700円(税込)
対象者: 接種日現在で妊娠24週0日~36週6日の方
接種に必要なもの
● 母子健康手帳
● 住所・氏名・生年月日を確認できるもの(マイナンバーカード、資格確認証、運転免許証)
※ 予診票はクリニックにご用意がございます
ご予約方法
ワクチンの在庫確保のため、インターネットにてご予約下さい。
ご質問などはクリニックまでお電話ください。045-435-1107
★ワクチンを打った後30分はクリニック内の椅子に座って経過観察を行いますのでお時間に余裕を持ってご来院ください
その他
ご注意
接種後には10%以上の方に注射部位の痛み、頭痛、筋肉痛が起こることがあります。
頻度は非常に稀ですが、ショック、アナフィラキシーが見られることがあります。
(そのため接種後は院内で30分間待機をお願いいたします。)
接種を受けることができない、または差し控えた方が良い方
・発熱(通常37.5℃以上)している方
・重篤な急性疾患にかかっている方
・ 過去にこのワクチンに含まれている成分でアナフィラキシーをおこしたことがある方
・ 血小板減少症や凝固障害のある人、抗凝固療法を受けている方
・ 過去に免疫に異常があると診断されたことがある方
・ 心臓や血管、腎臓、肝臓、血液の障害などの基礎疾患がある方
・ 他のワクチンの接種を受けて、2日以内に発熱があった人や全身性の発疹などアレルギーが疑われる症状が出たことがある方
・過去にけいれんをおこしたことがある方
・腎や肝臓に障害がある方
・ 授乳中の方
以下の方は、接種を受ける際に、医師にご相談下さい。
・妊娠高血圧症候群に罹患したことがある方
・妊娠高血圧症候群のリスクが高い方(もともと糖尿病や高血圧、腎臓の病気を持っている、肥満がある、40歳以上、ご家族に高血圧の方がいる、双子などの多胎妊娠、初めてのお産(初産婦)、以前に妊娠高血圧症候群になったことがある)
詳しくは、横浜市のHPにてご確認ください。
https://www.city.yokohama.lg.jp/kenko-iryo-fukushi/kenko-iryo/yobosesshu/yobosesshu/adult/rsvirus.html