RSウイルスワクチン「アブリスボ」【妊娠中の方へ】

RSウイルスワクチン「アブリスボ」を接種しましょう!(妊婦さん向け)

RSウイルスは風邪ウイルスの一種で、2歳までにはほぼ全ての子供が一度はかかると言われ、最初に感染したときに重症化しやすく、特に生まれて6ヶ月以内の赤ちゃんの免疫は未成熟であるため、肺炎、脱水、呼吸困難などに陥り入院する確率が高い感染症です。(日本小児科学会によりますと、国内では毎年およそ12万から14万人の2歳未満の子供が、RSウイルスと診断され、このうち3万人は入院が必要とされています。)

現在のところ、新生児にはRSウイルスを予防するワクチンの接種ができない上に、有効な治療薬もありません。しかし、昨年度に発売されたRSウイルスのワクチン「アブリスボ」は、妊娠24週から36週の妊婦に接種することで、母体から胎盤を通じて赤ちゃんに抗体が移行します。(妊娠28週から36週で接種した場合に、有効性が高いとされています。)

治験では、生後半年までに重症化する乳児をおよそ7割減らすことができたという結果が出ています。デメリットとしては、全額自己負担のため、接種費用が高額で、妊婦さんの負担が大きいことがあげられます。この点については、厚生労働省において公費で補助をする定期接種の対象とするかどうかの議論がされていますので、一日も早く定期接種が実現すると良いですね。

妊婦さんに費用をお話しますと、一律に「高い!」と驚かれます。したがって、上のお子さんがRSウイルスに感染したようなご経験を持つ妊婦さんでないと、接種をご検討頂けないのが実情です。かくいう私自身が、長男が生後半年のときに、RSウイルスにかかり重症化し入院させた経験があります。そのようなこともあり、妊娠中の方には幼い命を守るためにも、高額ではありますがぜひ、ワクチンの接種をご検討頂ければと思います。

接種費用(自費のみ)

29,700円(税込)※税抜き27,000円

接種対象者

・妊娠24週から36週の妊婦
※ 妊娠28週から36週で接種した場合に、有効性が高いとされています。

ご予約方法

ワクチンの在庫確保のため、インターネットにて1週間以上先のお日にちを指定の上、ご予約下さい。 受診日当日は、健康保険証、マイナンバーカードなどの、住所・氏名・年齢を確認できるものをお持ちください。受付にて、横浜市風しん対策公費助成を接種希望の旨をお伝えください。

予防接種時のお持ち物

母子手帳、保険証、医療証 (予診票は必要ありません。)

ご注意

※ 生後6ヵ月までの有効性が検証されていますが、生後6ヵ月以降の有効性は確立していません。・

接種を受けることができない、または差し控えた方が良い方


・発熱(通常37.5℃以上)している方
・重篤な急性疾患にかかっている方
・ 過去にこのワクチンに含まれている成分でアナフィラキシーをおこしたことがある方
・ 血小板減少症や凝固障害のある人、抗凝固療法を受けている方
・ 過去に免疫に異常があると診断されたことがある方
・ 心臓や血管、腎臓、肝臓、血液の障害などの基礎疾患がある方
・ 他のワクチンの接種を受けて、2日以内に発熱があった人や全身性の発疹などアレルギーが疑われる症状が出たことがある方
・過去にけいれんをおこしたことがある方
・腎や肝臓に障害がある方
・ 授乳中の方