AMH検査について
最近、AMH検査が不妊症、不妊治療領域で近年注目されており、ご希望の方が増えています。
AMH検査とは何?
アンチミューラリアン・ホルモン(抗ミュラー管ホルモン)検査の略で、卵巣の予備能力(あとどの程度卵の数が残っていて、排卵を続ける事ができるのか?)を予測する検査で、不妊治療のある程度の方針や閉経年齢(早発閉経)を予測するのに使います。
卵巣内における卵子の数は出生時より決まっていて、おおよそ出生時に200万個、7歳で30万個、35歳で5万個位と年齢とともに減少し、48歳~50歳で1000個位となり閉経をむかえるといわれています。
ただし、年齢に応じてAMHの値が低くなるとは限りません。個人差が大きく、決して正常の値があるわけではなく基準の値が設定されたという報告もありません。
ですからAMHの値が示すのは卵子の数の目安であり、卵の質や発育は年齢に相関しません。AHMの値が良くても加齢により反応は悪くなります。
AMH基準値
(年齢) | (基準値) |
25~30 | 7㎎/ |
---|---|
30~35 | 5.6㎎/ |
35~40 | 2.8㎎/ |
40~45 | 1.4㎎/ |
45~50 | 0.7㎎/ |
AMHが低い場合は、すなわち卵巣内に残存している卵の数が少なく自然に排卵が起こりにくく妊娠率も低くなる(不妊治療の排卵誘発に反応しずらい)と思われがちですが、AMHが低いからほとんど妊娠できないという事ではありません。
妊娠を早めにした方が良いという指標になり、今後の妊活プランを再考する機会になります。
AMHは高ければ良いというものではありません。高い場合はPCOS(多のう胞性卵巣症候群)の可能性があります。
PCOSは排卵が邪魔されて卵巣内に多数の卵胞が残り、月経不順や不妊の原因となります。
この場合、卵巣過剰刺激症候群(OHSS)の可能性があり排卵の誘発に過剰反応し、多数の卵胞が発育し卵巣が肥大してしまうことがあります。
- AMHは月経の周期に影響を受けないため、いつでも測定可能です。
- AHMを測定することにより、その値により排卵誘発剤の量や投与法を個別に調節することが可能なため、不妊治療においては非常に有用です。
- AMHを測定することによりご自身の卵巣の予備能力を正しく知って、今後の妊活を含め人生設計をして頂ければと思います。
AMH検査の費用についてはこちらをご覧ください。