ピル費用の特徴
※ピル・アフターピルは予約不要です。
当院では、より多くの女性がピルによって充実したQOL(クォリティー・オブ・ライフ)を上げられるよう願っております。そのため、患者様に出来るだけご安心頂けるような費用・値段設定を心がけております。費用としては、保険適用で1シート500円(非課税※)から、自費の場合に1シート2,090円(税込)からの料金です。
また自費のピルについては、指導料や自費診療における再診料も特に頂いておりません。(初診時のみ、初診料として保険の場合には880円、自費の場合には1,100円を頂いております。保険適用の場合は再診料、薬剤情報提供料がかかります。)
お支払いには、クレジットカードがご利用頂けます。一度につき自費のピルについては最大6シートまで、保険適用のピルについては3シートまで同時に処方が可能となっております。
※保険適用となるのは医師の診断の結果、月経困難症や子宮内膜症と診断された時に限られます。我慢できないような月経痛でお悩みの方は該当する可能性がありますので念のため保険証をご持参下さい。
お取り扱いピルの特徴
当院では、すべての患者様のご要望に応えることができるように、自費・保険を含め、国内で現在販売されているすべての製品のお取り扱いを致しております。ただし、日本の薬事法で未認可の海外からの輸入品のお取り扱いはしておりません。
取り扱いピル(自費)
一相性:デソゲストレル・エチニルエストラジオール配合錠
- 一相性のピルでユーザーも多いです。避妊効果がより高いと考える方もいます。
- 第3世代であるデソゲストレル・0.15㎎とエチニルエストラジオール・0.03㎎のホルモン合成剤です。
- 男性ホルモン(アンドロゲン)の影響が一番少ない第三世代のピルなので、ニキビにもいいとされています。
- 一相性のピルなので、受験や旅行などの時には連続投与をすることにより生理日の調整(月経移動)がしやすい。
種類 | 費用(1シート・税込) |
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ファボワール(ジェネリック) | 2,090円 |
マーベロン(先発医薬品) | 2,310円 |
※ 自費のピルでは、再診料、指導料、処方料、薬剤情報提供料などは特に頂いておりません。
※ 初診時のみ、初診料として保険の場合には880円、自費の場合には1,100円を頂いております。
※ ピルのお支払いにクレジットカードがご利用頂けます。
三相性:レボノルゲストレル・エチニルエストラジオール配合錠
- ホルモン量(エストロゲン+プロゲストーゲンの合計)が少ない。
- 三相性なので製品によって変化のさせ方は違うが、自然のホルモンサイクルにより近いとされている。
- 三相性でホルモン量を変化させているので、月経血量の多い方は出血量が減りやすい。
種類 | 費用(1シート・税込) |
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ラベルフィーユ(ジェネリック) | 2,090円 |
トリキュラー (先発医薬品) |
2,310円 |
アンジュ (先発医薬品) |
2,310円 |
※ 自費のピルでは、再診料、指導料、処方料、薬剤情報提供料などは特に頂いておりません。
※ 初診時のみ、初診料として保険の場合には880円、自費の場合には1,100円を頂いております。
※ ピルのお支払いにクレジットカードがご利用頂けます。
その他、三相性のピルである「ノルエチステロン・エチニルエストラジオール配合錠(シンフェーズ)」のお取り扱いもしております。
種類 | 費用(1シート・税込) |
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シンフェーズ(先発医薬品) | 2,530円 |
取り扱いピル(保険適用)
ノルエチステロン・エチニルエストラジオール配合錠
- 月経困難症と子宮内膜症の治療薬。生理痛で苦しんでいる方には保険が効きます。
- 海外では避妊に使用されていますが、日本国内では避妊目的では処方できません。
- 周期投与薬で、21日の実薬投与。その後7日間休薬。
- 月経に伴う痛みに対して有効です。
- 臨床的に長期の使用経験がある黄体ホルモンを使用。
- LDとULDの2種類があります。ULDはLDの超低容量バージョン
- ULDはLDよりもエストロゲン量が6割以下と超低用量で、エストロゲンの含有量が0.02mgと最も少ない薬剤のうちの1つです。動脈血栓のリスクが低くなり、吐き気や頭痛の副作用も起きにくいのですが、LDに比べると不正出血が起きやすいとされています。
- 一方で、LDは不正出血は少ないですが、エストロゲン量が多くなるのでその分、血栓リスクや吐き気や頭痛がほんの若干ではあるが高くなるとされています。
種類 | 費用(1シート) |
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フリウェル超低用量タイプ(ULD)(ジェネリック) | 540円 |
フリウェル通常タイプ(LD)(ジェネリック) | 600円 |
ルナベル通常タイプ(LD)(先発医薬品) | 1,230円 |
ルナベル超低用量タイプ(ULD)(先発医薬品) | 1,230円 |
ドロスピレノン・エチニルエストラジオール ベータデクス配合錠
周期投与薬・連続投与薬共通の特徴
- 月経困難症や子宮内膜症の治療薬。保険が効きます。
- 下腹部痛や腰痛の軽減に有効です。
- エストロゲン量が0.02mgと最も少ないピルのうちの1つなので吐き気や頭痛、浮腫などの副作用が少ないと思われます。
- 生体内の黄体ホルモン(プロゲステロン)に近い合成黄体ホルモン(ドロスピレノン)を使用しています。
- 周期投与薬と最長120日間の連続服用が可能な連続投与薬の2種類があります。
周期投与薬
- 周期投与薬は24日の実薬投与と4日の休薬(プラセボ)が1シート。
連続投与薬
- 国内で初めて連続服用が可能となったピル(最長120日間の連続服用が可能です)。
- 休薬期間に多くみられるホルモン関連症状(骨盤痛、頭痛、腹部膨満感、乳房痛など)の減少が期待できる。
- 従来のピルに比べ痛みを伴う出血日数の減少が期待できる。
種類 | 費用(1シート) |
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ドロエチ配合錠(初診) | 1,830円 |
ドロエチ配合錠(再診) | 1,330円 |
ヤーズ(周期投与タイプ)(先発医薬品) | 1,800円 |
ヤーズフレックス(連続投与タイプ)(先発医薬品) | 2,390円 |
ノルエチステロン・エチニルエストラジオール配合錠(ルナベル、フリウェル)との違い
エストロゲン量の低さでは、同じ0.02mgですが、黄体ホルモンの種類が異なるので、ノルエチステロン・エチニルエストラジオール配合錠(ルナベル、フリウェル)で月経困難症の改善が見られなかった方がこちらのドロスピレノン・エチニルエストラジオール ベータデクス配合錠(ヤーズ)に変えて改善がみられることがあります。
また、周期投与薬の投薬期間が4日と少ないことを理由にこのピルを希望して服用する方もいらっしゃいます。
レボノルゲストレル・エチニルエストラジオール配合錠
- 合成黄体ホルモンのレボノルゲストレルと合成卵胞ホルモンのエチニルエストラジオールを配合した経口ホルモン製剤。
- レボノルゲストレルを配合した初の月経困難症治療薬(レボノルゲストレルは避妊目的の三相性のピルであるアンジュやトリキュラー、ラベルフィーユで使われてきた成分であるが、月経困難症治療薬としてこの成分が配合されたのは国内初)
- 海外におけるこれまでの研究では、レボノルゲストレル(LNG)含有製剤において、血栓症リスク が低いと報告されています。
- エストロゲンの含有量が0.02mgと最も少ない薬剤のうちの一つなので動脈血栓のリスクが低くなり、吐き気や頭痛の副作用も起きにくい。
- ひとつの薬で周期投与と連続投与の2通りの投与方法が選択可能な薬剤です。
連続投与は28錠入り2シートを飲んだあとに、21錠入り1シートを服用してから7日間休薬(77日間服薬し7日間休薬する84日間周期) - 周期投与は21日連続投与し、その後7日間休薬。
- 国内におけるもうひとつの連続投与可能な月経困難症治療薬である、ヤーズフレックスとの違いは、不正出血が起きても77日間までならば連続投与が可能であること。不正出血が起きても連続投与が可能であるということは、より計画的な連続投与が可能となると考えられます。
- 注意点は連続投与において28錠シート→28錠シート→21錠シートと服用するので、シートを間違えないこと。
※後発医薬品(ジェネリック)は、販売されておりません。
種類 | 費用(1シート) |
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ジェミーナ(21錠タイプ)(先発医薬品) | 1,760円 |
ジェミーナ(28錠タイプ)(先発医薬品) | 2,350円 |
保険適用ピルについてのご注意
※保険診療となりますので、上記に加えて、再診料+処方料+薬剤情報提供料として570円~580円、または初診料+処方料+薬剤情報提供料として1,070円~1,080円が追加されます。※ 自費のピルでは、再診料、指導料、処方料、薬剤情報提供料などは特に頂いておりません。
※保険適用となるのは医師の診断の結果、月経困難症や子宮内膜症と診断された時に限られます。
※保険適用のお薬のため、表記価格は3割負担の場合の自費負担分です。
※ピルのお支払いにクレジットカードがご利用頂けます。
※保険診療のため、非課税となります。※保険証をお忘れなくご持参下さい。
ピルの種類による違い
自費のピル(OC)と保険適用のピル(LEP)の違い
自費診療のピルは、避妊を目的としたもので、主な使用目的は避妊になりますが、その他にも、生理痛、PMS、生理前のつらいイライラ、ニキビが改善したり、月経周期が正しくなるなどの様々な副効用(良いメリット)があります。
保険診療のピルは月経困難症や子宮内膜症の治療薬で、海外では主に避妊薬として認可を受けているものですので、理論的には避妊効果はあるのですが、日本では月経困難症や子宮内膜症の治療以外の効能目的で処方することが出来ません。
月経困難症で医療機関を受診している人は全体の約10%と言われており、残りの90%が「よくある生理痛」として我慢して月経困難症に気が付かないでいるとされています。
また、生理の時に鎮痛薬を服用している人の4人に1人に子宮内膜症が見つかるともいわれていて、子宮内膜症であるのに受診せずに我慢している人もとても多いと言われています。月経困難症とは、月経直前または月経開始とともに、月経痛(生理痛)や下腹痛や腰痛、眠気、頭痛、イライラ、憂鬱などが強く表れる状態を言います。子宮内膜症は我慢して治療しないで放置してしまうと不妊症の原因となることもありえます。このような症状で悩んでいる方は、まずはお気軽に医師までご相談下さい。月経困難症や子宮内膜症の治療が目的であれば、避妊を兼ねることもできます。
どちらも薬ですので、服用できない人、併用してはならない薬など、服用にあたってはいくつかのきまりごとがあります。開始にあたっては、医師によく相談し服用方法などを正しく理解していただくことが必要です。
LD(通常タイプ)とULD(超低用量タイプ)の違い
当院ではピルをはじめて飲まれる方には、エストロゲン量がより少なく、吐き気や頭痛や血栓リスクの副作用が少ないULD(先発品/後発品)の方をすすめるケースが多くなっています。
まずは服用してみて頂いて、生理痛などの改善があまり少ない場合や不正出血が頻繁に起こる場合には、LDやシーズナルピル、または黄体ホルモンの成分が異なる他のピルへの変更を、患者様の症状をお伺いしながら行うことがあります。
なお、これまでにピルの服用経験のある方で、体に合うピルが見つかっている方は、特にお薬を変える必要はありませんので、従来お使い頂いているピルを処方します。
先発医薬品と後発医薬品(ジェネリック)の違い
ジェネリックというと、一般的には薬剤内容は同じであっても、使用しているコーティング剤や防腐剤が異なるため、まれにではありますが人によって、体に合わないということがあります。先発品では体に合ったのに、ジェネリックに変えることによってお薬が合わなかったりということもありえます。
しかしながら、当院でお取り扱いをしているノルエチステロン・エチニルエストラジオール配合錠(フリウェル)はAG(オーソライズド・ジェネリック)であり、先発医薬品と同等の原薬・添加物・製造方法で作られているため、後発品に変えることによるリスクがより軽減されています。ULDの後発品は、費用も保険適用のピルの中でも最も自己負担が安く抑えられています。
連続投与薬と周期投与薬の違い
連続投与薬の方は、発売から年月が浅いこともあり日本ではまだあまりなじみが少ないですが、私の経験ではその他のピルで休薬期間の頭痛、骨盤通などに苦しんでいた方が、連続投与薬に変更して改善が見られた例があります。
実際に服用された方からは、休薬期間がなくて出血が起こらないことの快適さの声もお聞きしますので、他のピルで月経困難症の改善が見られなかった方や、休薬期間を煩わしく感じている方にはおすすめ致します。
※連続投与薬の後発医薬品(ジェネリック)は、販売されておりません。
緊急避妊ピル(モーニングアフターピル)
性交後72時間以内に緊急避妊薬「ノルレボ」を2錠服用すると妊娠に似た状態を作り排卵抑制し、妊娠を防ぐ働きをします。ドラックストアでは購入できない薬であるため、産婦人科での処方のみとなりますが、保険適応はなく、自費での扱いとなります。
かつては中用量ピル(ノルゲストレル・エチニルエストラジオール配合錠)を使っての避妊が主な方法でした。これに加えて、2011年5月より緊急避妊薬として、ノボノルゲストレル配合錠(ノルレボ)が認可され、発売にされました。
中容量ピルによる緊急避妊法の場合だと、金額はノボノルゲストレル配合錠(ノルレボ)の四分の一分以下で済みますが、色々なデータを調べると副作用の吐き気や嘔吐が多くなっており、当院でも嘔吐してしまった患者様がいらっしゃいました。
ノボノルゲストレル配合錠(ノルレボ)は少し吐き気がみられる方がいるようですが、実際に嘔吐する方はほとんどいらっしゃいません。服用後に出血がみられるのですが、量やいつごろかは個人差があります。
名前は「緊急避妊」なんて付きますが、72時間以内なので時間を計算していただいて慌てずにご相談ください。
緊急避妊ピルはあくまで最後の手段です。何度も服用を続けることは、身体にも負担になりますので、確実な避妊の習慣や低用量ピル(OC)の服用をお考えいただけると幸いです。
アフターピルの値段・料金
種類 | 費用 |
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プラノバールによる緊急避妊(ヤッペ法) |
2,970円(税込) 学割2,750円(税込) |
ノボノルゲストレル(ノルレボジェネリック) | 6,930円(税込) |
ノルレボ | 7,480円(税込) |
※ アフターピルでは、再診料、指導料、処方料、薬剤情報提供料などは特に頂いておりません。
※ ピルのお支払いにクレジットカードがご利用頂けます。
※ 学生の方は受付で学生証のご提示が必要です。
ピルの服用禁忌と併用禁忌
1.以下のような方はピルを服用して頂くことができません。
- 重度の肥満(当院では80kg以上の方には処方しておりません。)
- 乳がんの既往歴のある方やエストロゲン産生腫瘍の既往歴のある方(治っていてもNGです)
- 子宮体癌の 既往歴のある方(治っていてもダメです)
- ヘビースモーカーの方(35才以上は1日に15本以上、34才までは1日に20本以上)
- 血栓症の既往歴のある方(治っていてもNGです)、血栓症の家族歴のある方
- 重度高血圧(上が140以上、下が90以上。特に下の拡張気圧が高い場合は注意が必要です)
- 心筋梗塞、腎疾患、心疾患などの既往歴のある方
- 40才以上の初回投与(血栓症の発症率が高いためNGです。40歳以前から服用を開始している方の継続投与は可能です)
- 妊娠中の方、授乳開始から6カ月未満の方(授乳開始から6カ月経過後から服用開始可とします)
- 手術をする方は2週間前から服用禁止(服用開始は手術の主治医の許可によります)
2.以下のお薬を服用中の方はピルを服用することができません
- てんかん治療薬を服用中の方
- セントジョーンズワートのサプリメント
ピルの慎重投与
以下の方は、服用は認められますが、服用に当たってはリスクがあり慎重な検討が必要です。
1.リスクがあることをお話しし、リスクをご説明しご理解頂いたうえで投与を開始する方
- 親族に乳がんの既往歴のある方がいる方
- 子宮頚部のHPV(異形成)を指摘されたことがある方。
- 甲状腺の薬を内服している方
- 子宮筋腫のある方
- 糖尿病の方(状態による、重度は禁忌)
- 肝機能障害のある方(状態による、重度は禁忌)
2.それぞれのお話を伺い、症状によっては超音波と子宮がん細胞検査、血液検査などの結果をふまえて服用を開始することのできる方
- 診断の確定していない不正出血がある方。
- ひどい片頭痛のある方。
以上は原則になります。患者様のそれぞれの場合により総合的に判断を致しますので、ご不安なことがあれば来院の上ご相談下さい。