診療時間について

 
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9:30-13:00/15:00-19:00
(受付は診療終了30分前で終了)

※土曜日は9:00-11:30、12:00-14:30(11:30-12:00休憩)の診療です。

休診日:水曜・日曜・祝日

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〒221-0802
横浜市神奈川区六角橋1-6-14
白楽メディカルセンター4階

東急東横線「白楽」駅徒歩1分

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保険診療でよくある検査

検査項目:淋病・カンジタ・ウレアプラズマ・マイコプラズマ・トリコモナス・常在菌の培養・クラミジア(PCR)

(以上の7種類まで同時検査が可能なため、当院では7種類を同時に検査することが多くなっています)

初診 2,600円 再診2,130円(初再診料込み)

性病検査セット(自費)

検査項目:クラミジア・淋病・トリコモナス・梅毒・HIV・カンジダ

費用:13,000円 (初再診料はかかりません)

上記以外にも、さまざまな種類の検査をお受けしております。詳しくは診察時に医師までご相談下さい。

 

当院の性病検査の方法、検査内容

性器のかゆみやできものなどの症状を訴えて来院し、医師が問診や内診で性病の可能性があると診断した場合には、保険診療となります。性病検査の保険診療においては、過剰診断となることを防ぐために、同日に同時算定できる検査に限りがある等の保険適用の制限があります。従来、患者様のご負担を抑えるために、症状から推測できる検査を少しずつ行っていくということが一般的で、当院でも、医師は長年の経験から可能性が高いと判断する検査を順に行っておりました。

しかしながら、最近ではウレアプラズマ属の2種類が遺伝子同定され、日本国内では2012年から検査ができるようになりました。ウレアプラズマの症状はクラミジアと同じで、子宮頸部の炎症、おりものの異常やかゆみなどですが、クラミジアと同様にまったく自覚症状がない場合もあります。米国男性の非淋菌性尿道炎の15~20%を占めるという報告もあり、クラミジアと症状が非常に似ていて判断がつきにくいので、大多数の方が複数回の検査をしなければならず、検査の途中で来院を繰り返すことの不便さから治療が中途半端になってしまうようなケースも多々見られました。また、淋病・クラミジア・トリコモナスの同時感染数も多く、これらのいずれかに感染していた場合には、改めて他の性病の追加検査をお勧めするケースも多くありました。

そのため、当院ではかゆみやにおいを訴えられて来院された患者様には、淋病・カンジタ・ウレアプラズマ・マイコプラズマ・トリコモナス・常在菌・クラミジア(PCR)の7種類の検査を行うことを初診時にお勧めするように性病検査の流れを変更しました。

以前は、初診時には淋病・クラミジア検査のPCR検査をお受け頂いて、陰性であるけれどもかゆみやにおいなどの症状が続く場合に限って、トリコモナス、常在菌などの検査を行い、さらにそれらも陰性でかゆみやにおいなどの症状が続く場合にウレアプラズマやマイコプラズマの検査を行う・・・という流れで検査を行っていたのですが、実際にこの7種類の培養検査を同時に行うようになってから、当院ではこれまで以上にウレアプラズマやトリコモナスへの感染例が多かったことが明らかになっています。

私は不要な検査はできるだけしない主義なのですが、かゆみやにおいで性病を疑った場合に関しては、クラミジアやウレアプラズマのように症状だけでは検査項目を決めることが難しいものもあり、また淋病・クラミジア・トリコモナスなどは同時感染例が多いことから、最近では500円弱の負担増で度重なる来院の手間と不安が減る7種類の培養検査をおすすめさせて頂いております。ただし、痛みがある、ぶつぶつがある、いぼがある、皮膚や外陰部にしこりや赤い発疹がみられるなどの場合には、性器ヘルペスやコンジローマ、梅毒などの検査をさせていただくことが一般的です。

なお、クラミジアや淋病は咽頭感染もするため、おりものの検査結果が陰性であった場合であっても、実は咽頭にだけ感染していて後日、ピンポン感染してしまうこともありますので、本来なら咽頭検査も同時にすることが望ましいのですが、同日の保険適用はできずに片方は自費検査となるという保険診療上の制限があります。(後日に改めて来院し、咽頭検査を行う場合には保険適用可です。)しかし、咽頭と性器は同じ薬で治りますので、おりものの検査が陽性で服薬を開始した場合には、咽頭感染していたとしても咽頭についても治ります。

(注意して頂きたいのは、検査の結果陰性であったにもかかわらず、症状が悪化したり続くような場合です。このような場合には咽頭感染からのピンポン感染の可能性がありますので、再来院の上で再検査をお受け頂きますことをおすすめ致します。)

当然ですが、自費検査であれば7種類の目的菌だけでなく、同日に梅毒やヘルペス、コンジローマ、HIVなどの検査を行うことも可能です。「この機会にすべての検査を受けておきたい!」というご希望がある場合には、自費性病検査もご検討ください。

実際の治療については、それぞれの性病のページに詳しく記載させて頂いておりますので、そちらに明記してありますのでぜひご一読下さい。パートナーが特定の性病に感染していて、本人も症状が明らかで、かつ早めの治療を希望する場合には、検査の結果を待たずに服薬を開始して頂くこともありますので、パートナーの感染有無については必ず問診時に医師までお知らせください。

 

性病検査の流れ(モデルケース)

患者様がかゆみ、においなどを訴えて来院なさった場合の流れ(よくあるパターン)

・初日

淋病・クラミジア・カンジタ・ウレアプラズマ・マイコプラズマ・トリコモナス・常在菌の7種類を同時検査

・約一週間後 

お電話か来院で検査結果をご確認いただきます。

淋病が陽性だった場合

淋病の検査結果が陽性だった場合には、点滴による治療が必要なので来院下さい。点滴にかかる時間は30分程度ですが、準備にも時間がかかりますので時間に余裕をもって来院してください。

1週間後(再検査)

再検査のために来院いただきます。電話にて検査結果をご確認いただき、完治していれば終了です。稀に完治していない、ピンポン感染などで再発している場合には、もう一度点滴を受けに来院してください。

クラミジア・ウレアプラズマ・マイコプラズマのいずれかの検査結果が陽性の場合

クラミジアが陽性だった場合には、来院頂いて抗生物質(ジスロマック)を処方します。服薬は1日で終了ですが、約1割弱の確率でピンポン感染やお薬が効きにくいなど何らかの理由で、完治しない方がおられますので、2~3週間後に再来院して頂いて再検査を行います。ここで完治していれば終了です。完治していない場合には、お薬の種類を変えて2週間ほかの抗生物質を服用していただきます。念のため服薬終了後の1週間後に再々検査にお越しいただき完治を確認してください。検査結果はお電話で確認できます。

トリコモナスが陽性だった場合

膣トリコモナス症の治療薬であるメトロニタゾールを10日間内服して頂きます。服用から2~3週間後に再検査を行い、万一、完治していない場合には追加治療を行います。膣トリコモナス症は、ピンポン感染を起こしやすい病気ですので、必ずパートナーにも泌尿器科で治療を行ってもらって下さい。

膣内の常在菌が陽性だった場合

常在菌は膣内にもともといる菌ですので、過敏になる必要はありません。はじめにお渡しした5錠の膣錠で膣内環境を整えて頂くことで、症状がおさまっている場合があります。常在菌の場合は、もともと膣内にいてもおかしくはない菌ですので、症状がおさまっていれば再検査は行わずに終了です。

なお、症状がおさまらない場合には、再度、膣錠を取りにいらして下さい。錠剤の種類を変えて常在菌にききやすい薬をお渡しいたします。お薬を継続して頂いて、万一、症状が悪化する場合には、常在菌と他の性病などの併発の可能性もありますので、他の性病を疑って再度、異なる種類の細菌の検査を行うことがあります。その場合にはご相談下さい。

淋病とクラミジアまたはウレアプラズマまたはマイコプラズマの同時感染の場合

クラミジアの薬を取りに来院した際に、淋病の点滴も同時に行います。2~3週間後に再検査をして、その1週間後に電話で検査結果を確認して下さい。

トリコモナス・カンジダともに陽性だった場合

トリコモナスの治療とカンジダの治療を同時に行います。。服用から2~3週間後に再検査をして、その1週間後に電話で検査結果を確認して下さい。万一、完治していない場合には追加治療を行います。

検査結果が陰性の場合

陰性の場合にはここで終了ですが、初日に咽頭検査を行っていない場合には、咽頭感染を完全に否定することが出来ておりませんので、喉の不快感などがみられるようでしたら、咽頭検査にお越しください。性病検査と別日に咽頭感染の検査を行った場合には保険適用ができます。また、症状が悪化もしくは続く場合には、他の種類の性病の可能性やピンポン感染などを考えて再度検査を致しますので、お手数ですが再度検査を受けに来院してください。

しこりやいぼ、水疱などがある場合

その他の、性器ヘルペス、尖圭コンジローマ、梅毒などの性病については、水疱、いぼ、発疹、痛みなど臨床的に症状が一目で明らかであることが多いので、問診や内診で拝見させて頂いて検査を行います。明らかな症状が出るまでには少し時間がかかることもありますので、初診時の検査の結果が陰性であっても、症状に変化が見られた場合には、お手数ですが再度通院してください。

同時検査と再検査の重要性について

性病治療においては、あらかじめ複数回の通院が必要なケースが多く想定されるため、併発の割合が高かったり、いくつか可能性が考えられる場合には、産婦人科医は経験的に、同時に複数の検査お受け頂くことを患者様におすすめする場合がございます。できるだけ検査費用が安く、ということをご希望で検査を最小限にと希望なさる患者様も中にはおられるのですが、何度もご足労頂いてそのたびに追加の検査を行うと、再診料や交通費などもかかりますので、結果的に負担がかえって増えてしまうこともあり得ます。しかしながら、保険での同時に検査には制限がありますので、一回の検査では症状が改善せずに、再度検査をお受け頂く場合も中にはあります。また、患者様ご自身が精神的に通院を負担に感じてしまい、治療が中途半端に終わってしまうこともありえます。産婦人科医が臨床的に、同時に検査をおすすめさせていただく検査や追加でおすすめさせて頂く検査は、そのような経緯からおすすめさせていただいているという事情がありますので、ご理解いただければ幸いです。

よくある治療の流れについてはご説明させて頂いた通りですが、患者様の症状やお話によって、治療法が異なってくる場合や、他の組み合わせでの検査を行ったほうが良いと判断するケースも当然ながらあります。性病治療において大切なのは、再検査が必要な治療においては必ず再検査をお受け頂いて完治を確認することです。患者様ご自身が治ったかも、と安易に自己判断しても、実は症状がいったん軽くなっただけで、完治しておらず再発を繰り返すことがあります。患者様におかれましてはご足労をおかけしますが、必ず完治したかどうかの再検査をお忘れなく、宜しくお願い申し上げます。

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